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姉妹都市の留学生も鑑賞
 秋の境内で第11回「第九の夕べ in 喜多院」
   2016年10月02
喜多院の本殿前で繰り広げられた市民有志252人(左)による第九の合唱演奏会
喜多院の本殿前で繰り広げられた市民有志252人(左)による第九の合唱演奏会

米・セーラム市の留学生らも第九鑑賞
 歴史と文化の薫るまち川越で、秋の夜に皆で「第九」を歌おう。小仙波でベートーベンの「第九」音楽会を開きたい──。
 「徳川家光誕生の間」「春日局化粧の間」「五百羅漢」などで全国に知られる小仙波町の重要文化財「喜多院」(塩入秀智住職)の境内で、2日午後6時から第11回「第九の夕べ in 喜多院」が開催。市内外から訪れた家族連れら約650人(主催者調べ)が手作りの音楽会を楽しみました。
 今年は、川越市と米・セーラム市の友好姉妹都市提携30周年を迎え、セーラム市ウィラメット大の留学生ベンジャミンメンデルソンさんら6人も会場で「第九」を鑑賞しました。

「第九の夕べ in 喜多院」を指揮する宮寺勇さん
「第九の夕べ in 喜多院」を指揮する宮寺勇さん

ソプラノの比留間あゆみさん

テノールの松原陸さん

アルトの城守香さん

バリトンの原田圭さん
雨の予報も外れて開催
 音楽会は、市民有志グループ「喜多院で第九を歌う会」(朝日明代表幹事・約100人)が主催。
 川越市や市教委などが後援し、毎年この時期に行われています。
 台風の影響で中止になってしまった前々回。皆が開催を心配する中、今回は事前の「一時雨」の予報も外れ、順調に開催されました。

小4〜83歳の市民252人
 この日、本堂前の階段を舞台に歌ったのは、市内外から応募した合唱好きな一般市民252人(男性65人・女性187人)。
 合唱のメンバーは毎年入れ替わっており、今年は小学4年の女の子から83歳の男性まで、年齢や職業もさまざま。遠くは神奈川県秦野市からの参加者も。
 4月から歌唱パート毎に集まって月2回、喜多院祭礼殿で練習を重ね、9月からは全パートが一緒の合同練習を3回行って完成度を高めてきました。

公募の市民ら252人が本殿前に並んで「第九」を熱唱
公募の市民ら252人が本殿前に並んで「第九」を熱唱

エレクトーンを演奏する内海源太さん(左)と川島容子さん
第一小1〜6年生29人も元気な歌声を披露
第一小1〜6年生29人も元気な歌声を披露
朝日明実行委員長
朝日明・実行委員長
小野澤康弘事務局長
小野澤康弘・事務局長
塩入秀智住職
塩入秀智・住職
「日々を力いっぱい生きる素晴らしさ」
 開演に先立ち、主催者を代表して朝日実行委員長が「全国で200を超える『第九』の演奏会があるが、ほとんどが室内での開催で、屋外は珍しい。自然の中での演奏を楽しんで下さい」などと挨拶。
 続いて喜多院の塩入住職が「古来、日本人は自然の中で神を感じ仏を敬うといった生活を長く行ってきた。今日一日を素晴らしい日にするため、力いっぱい生きてきたのではないか。その実感を今宵感じていただくことが今回の趣旨なのでは」などと話しました。

川越出身の宮寺勇さんが指導と指揮
 演奏会では、会の発足から音楽総監督として指導してきた川越市出身で埼玉中央フィルの常任指揮者・宮寺勇さんが指揮。
 ソリストとして比留間あゆみさん(ソプラノ)・松原陸さん(テノール)・城守香さん(アルト)・原田圭さん(バリトン)が出演。今年も内海源太さんと川島容子さんが、オーケストラパートをエレクトーンで演奏しました。

最後には会場全体の1000人で大合唱
 第九の演奏に先立ち、ソリスト4人がオペラの名曲を独唱。続いて、川越第一小(小林英二校長)の1年から6年生29人が合唱で元気な歌声を披露しました。
 午後7時すぎからは「第九」の第4楽章「歓喜の歌」が上演され、ソリストの独唱や半年間磨きを掛けた市民らの歌声が境内に響き渡り、観客を魅了。
 最後には宮寺さんの指揮で、観客全員とソリストや合唱団らが一緒に「よろこびの歌」と「ふるさと」を合唱。会場全体で1,000人近い歌声が境内に広がっていました。

(写真は小仙波町の喜多院本堂前で)
観客の皆さんもソリストや合唱団と一緒に「よろこびの歌」と「ふるさと」を合唱
観客の皆さんもソリストや合唱団と一緒に「よろこびの歌」と「ふるさと」を合唱
友好姉妹都市提携30周年で米・セーラム市の留学生らも初めて参加
友好姉妹都市提携30周年で米・セーラム市の留学生らも初参加
小学4年の女の子から83歳の男性までさまざまな市民が合唱に参加
小学4年の女の子から83歳の男性までさまざまな市民が合唱に参加

コンサート開催までの歩み
 コンサートのきっかけは、22年ほど前に同会の事務局長を務める小野澤康弘さんら有志15人がサークルとして活動していた「お父さんコーラス」が発端。当時サークルを指導していた宮寺勇さんらと「いつか皆で第九のコンサートがやりたい」と夢を語り合っていた。
 「第九の夕べ in 喜多院」が具体化したのは10年前、朝日明さんら川越青年会議所OB有志で組織する「未来クラブ」(田中和夫会長・約60人)の例会として開催。
 その後、喜多院の地元・小仙波町で生まれたメンバーらが中心となり、「地域の芸術文化の向上のため、せっかく実現した第九の夕べを続けよう」と地域の有志を中心とした「喜多院で第九を歌う会」が結成。
 3回目以降は自治会や地元の人らの理解も年々深まり、今では会場の設営や受付・駐車場の整理や会場の警備など、ボランティアで協力。椅子などは川越第一小が提供するなど、まさに「地域の思いが結実した音楽会」に。
 朝日実行委員長は「喜多院は小仙波町の象徴。1丁目から5丁目までの自治会長が実行委員となり、まち全体で盛り上げてくれている。皆の力が合わさり、この森で歌えることが『喜びの歌』です」と話す。

 
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