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手作り「華とんぼ」全国から注文
 松平家由来の小江戸川越ブランド産品
       2015年05月09
内田榮孝さん(左)から華とんぼについて説明を聞く篠原さん一家
内田榮孝さん(左)から華とんぼについて説明を聞く篠原さん一家
「匠の逸品」に全国から注文が
 川越藩初代主を務めた松平康英が、勝利や幸運を呼ぶ虫として代々武具などにあしらってきたトンボを使った手作りの置物「華とんぼ」が、小江戸川越ブランド産品として静かなブームを呼んでいます。
 川越観光で買い求めた人からの口コミなどで人気が広がり、今では「匠の逸品」として北海道や新潟・関西などからも注文が寄せられているといいます。

身障者グループが1つずつ手作り
 「華とんぼ」づくりは、体に障害を持つ人や高齢者ら約20人で作る市民グループ「創幸会」(厚谷茂勝代表)が、メンバーの機能回復や社会貢献のため、約10年前から造園の経験を持つ厚谷代表らを中心に始めたもの。
 幸せを呼ぶトンボを使った作品を家庭で利用してもらえるよう、箱庭にトンボが風で舞う置物として希望する人に有料で分けていました。

厚谷代表(左)に指に乗せてもらい、バランス良く揺れる竹のとんぼにびっくり
厚谷代表(左)に指に乗せてもらい、バランス良く揺れる竹のとんぼにびっくり
小江戸川越ブランド産品に認定
 今年度から小江戸川越観光協会(粂原恒久会長)が、「商業のまち・ものづくりのまちとして発展してきた川越の優れた素材や製法・技術などを全国に発信しよう」と、「小江戸川越ブランド化事業」を開始。
 「華とんぼ」も工芸品として同ブランド産品に認定され、現在では土・日・祝日に川越まつり会館の駐車場や初雁公園などで、メンバーらがテントを張って販売しています。

同じもの2つない工芸品の魅力
 トンボづくりを任されているのは、内田榮孝さん。20年間、竹を加工して風に舞うトンボづくりの伝統技術を持っていた故・石橋栄次郎氏に師事し、技を伝授。現在ではトンボが作れる唯一の存在となってしまいました。
手作りの部品を組み立てて箱庭を作る厚谷代表(右)と竹のトンボを作る内田榮孝さん
手作りの部品を組み立てて箱庭を作る厚谷代表(右)と竹のトンボを作る内田榮孝さん
 「トンボづくりは、風に舞うような形に羽根を薄く削ったり、バランス良く動くように口先の竹を熱で曲げるのが難しい」といい、「1匹1匹がすべて違い、同じものは2つとない」といいます。
 また、箱庭を手掛ける厚谷代表は「いぶした板に小さく切った竹や草木・砂利などをボンドで組み合わせて作るので、乾くのに1週間以上かかる。庭のデザインは作るたびに変えているので、同じものはありません。それが人気の一つなのかも」などと話しています。

口コミやリピーターから反響
 値段は大きさやトンボの数などで異なり、1個1,300円程度から。1度買って帰った人から「気に入ったので人にあげたいので送ってほしい」とか「友人宅の玄関先に置いてあったのを見て、自分も欲しいので送って」などの反響が全国から寄せられ、厚谷さんらを喜ばせています。
 この日、4歳の男の子と7歳の女の子を連れて高崎から来たという篠原さん夫妻は「歴史的な風情や食べ歩きなど、楽しめるところがいろいろあって毎年川越を訪れています。きょうで5回目ですが、華とんぼは初めて知りました。とても精密にできていますね」などと話していました。

(写真は元町の川越まつり会館駐車場で)

 
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