2010.10.11

わが町への思い、境内に響く
 第5回「第九の夕べ in 喜多院」で市民らが合唱

ソリスト4人を迎え、宮寺さんの指揮で1,000人を超す観客を前に第九を合唱する市民ら
ソリスト4人を迎え、宮寺さんの指揮で1,000人を超す観客を前に第九を合唱する市民ら

自分たちのまちに芸術文化を
 自分たちが暮らすまちに芸術文化を根付かせようと毎年行われている「第九の夕べ in 喜多院」(喜多院で第九を歌う会主催・川越市など後援)が、11日午後6時から7時45分ごろまで小仙波町の喜多院(塩入秀智住職)本堂前で開かれました。

指揮・指導に当たった宮寺勇さん
指揮・指導に当たった宮寺勇さん
2台のエレクトーンでオーケストラを担当した内海源太さん(左)と川島容子さん
2台のエレクトーンでオーケストラを担当した内海源太さん(左)と川島容子さん
合唱団・入場者とも過去最高に
 川越市出身で埼玉中央フィルの常任指揮者・宮寺勇さんが音楽総監督と指揮を務め、オーケストラは内海源太さん・川島容子さんがエレクトーンで演奏。
 5回目を迎え、市民らによる混声合唱団も約260人と過去最高に。この日は233人がステージに立ちました。また、第九に先立ち川越第一小学校(伊藤明校長)の児童60人も元気な歌声を響かせました。
 第九の合唱を鑑賞しようと集まった市民も回を追うごとに増え、前回より100席多い750席を用意しましたが満席に。椅子席を取り囲むように本堂前を大勢の人たちが埋め、1,000人を超す人らが秋の夕べを満喫していました。


開会挨拶する朝日明実行委員長
開会挨拶する朝日明実行委員長
岩沢幸嘉・小仙波町自治連合会長
岩沢幸嘉・小仙波町自治連合会長
挨拶する喜多院の塩入秀知住職
挨拶する喜多院の塩入秀知住職
閉会の挨拶をする小野澤康弘・事務局長
閉会の挨拶をする小野澤康弘・事務局長
発端はお父さんコーラスの夢
 このコンサートは、同会の事務局長を務める小野澤康弘さんら有志15人が16年ほど前にサークルとして活動していた「お父さんコーラス」が発端。
 当時、サークルを指導していたのが宮寺勇さんで、「皆でいつか第九のコンサートがやりたいね」と夢を語り合っていたといいます。

「喜多院で第九を歌う会」が継承
 「第九の夕べ in 喜多院」が具体化したのは4年前、朝日明さんら川越青年会議所OB有志で組織する「未来クラブ」(田中和夫会長・約60人)の例会として開催。
 これは単発的な催しで終わってしまいましたが、喜多院の地元・小仙波町で生まれた小野澤さんらが中心となり、「地域の芸術文化の向上のため、せっかく実現した第九の夕べを続けよう」と地域の有志を中心とした「喜多院で第九を歌う会」(朝日明実行委員長・約50人)が結成され、2回目以降の開催を引き継ぎました。

住民の思いが結実した音楽会に
会場の設営や片付けなどにあたった地元住民ボランティア
会場の設営や片付けなどにあたった地元住民ボランティア
 3回目以降は自治会も協力。地元の人らの理解も年々深まり、今では会場の設営や受付・駐車場の整理や会場の警備に至るまで約100人がボランティアを買って出ており、まさに「住民の思いが結実した音楽会」に育ちました。
 朝日実行委員長は「喜多院は小仙波町の象徴。1丁目から5丁目までの自治会長が実行委員となり、まち全体で盛り上げてくれている。皆の力が合わさり、この森で歌えることが『喜びの歌』です」と話していました。

4月から月2回、12回練習重ねる
 合唱団は、地元住民約60人のほか市内外から「第九を歌いたい」と集まった高校生から60歳代後半までの男女260人。中には東京や山梨から参加しているメンバーも。
北村節子さん
北村節子さん
全員が初めて集まって行われた合同練習では宮寺さんが指導=9月25日、鯨井の西文化会館「メルト」で
全員が初めて集まって行われた合同練習では宮寺さんが指導=9月25日、鯨井の西文化会館「メルト」で
福田奈穂美さん
福田奈穂美さん
 4月から本番まで月2回ずつ午後6時半から約2時間、12回の練習を重ねてきました。
 「歌ってみたいけど楽譜やドイツ語も読めない」という人には、川越南高校の元音楽教師の北村節子さんとピアニストの福田奈穂美さんが、一から指導。
 練習会場は地元の「あそか幼稚園」(近藤尚美園長)が提供。趣旨に賛同して会場を提供している喜多院の協力はもちろん、第一小学校が会場の椅子を貸してくれるなど、さまざまな団体がバックアップしてきました


第一小の1〜6年生60人も元気な歌声を披露
第一小の1〜6年生60人も元気な歌声を披露
バリトン・原田圭さん
原田圭さん
アルト・城守香さん
城守香さん

安冨泰一郎さん
ソプラノ・永崎京子さん
永崎京子さん
1180年の歴史ある社に歌声響く
 コンサートは、エレクトーン演奏、4人のソリスト・原田圭さん(バリトン)・城守香さん(アルト)・安冨泰一郎さん(テノール)・永崎京子さん(ソプラノ)による独唱、第一小1〜6年生による合唱に続き、混声合唱団とソリストがベートーベンの交響曲第9番第四楽章「歓喜の歌」を合唱。
 最後には観客も一緒に「よろこびの歌」や「ふるさと」を歌い、創建以来1180年の歴史ある喜多院境内に皆の歌声が響いていました。

来年2月には市も第九演奏会
 会場では、「バッハのブランデンブルグ協奏曲が好き」という川合善明市長も夫人を伴って鑑賞。「この音楽会を鑑賞するのは昨年に続き2回目ですが、こういうのは良いですね」と話していました。市では来年2月、市民公募の合唱団とフルオーケストラによる「小江戸川越第九演奏会」を計画しており、この日は木島宣之・文化スポーツ部長も研究のため鑑賞に訪れていました。
 1歳と5歳の女の子を連れて新河岸から来たという菅野さん夫妻は、「前からコーラスをやっていた母が父を誘って2人でこの合唱団で歌っているので、毎年聴きに来ています。こういう歴史と伝統のあるところで聴くと感慨深いものがありますね」などと話していました。
(写真は小仙波町の喜多院境内・本堂前と鯨井の西文化会館「メルト」で)
最後は観客も一緒になって「よろこびの歌」や「ふるさと」を大合唱
最後は観客も一緒になって「よろこびの歌」や「ふるさと」を大合唱

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